いつも相続サポートSUNXブログをご覧いただきまして、誠にありがとうございます。山﨑です。

私が所属する長野県相続診断士会では、定例会として、相続診断士の仲間と一緒に勉強会をしています。

4月17(金)は会場を松本市として、特定行政書士の瀧澤先生の経験をもとに
「相続にまつわる残念な事例、満足な事例」と題してご講演を頂きました。

相続は「争族」とも比喩されるように、感情のずれが深刻なトラブルに発展することもあれば、
事前の準備によって家族の絆が深まるケースがあります。
本日は私の考える実例をベースにした、対照的な2つのパターンをご紹介します。

残念な事例:良かれと思った「平等」があだになる?
【状況】
父が他界し、相続人は長男と次男の2人。遺産は「長男が同居している自宅(評価額4,000万円)」と「預貯金1,000万円」でした。父は遺言書を残していませんでした。
【何が起きたか】
- 「半分ずつ」の主張: 別居していた次男が「法律通り、遺産の半分(2,500万円)を相続する権利がある」と主張しました。
- 資金の不足: 長男は自宅に住み続けたかったのですが、預貯金1,000万円をすべて次男に渡しても、残り1,500万円が足りません。
- 最悪の結末: 長男は自宅を売却して現金化せざるを得なくなり、住む場所を失いました。兄弟仲は修復不可能になり、法事も別々に行う絶縁状態になりました。
【残念なポイント】
「うちは仲が良いから大丈夫」という過信と、**不動産という「分けにくい財産」**への対策不足です。

満足な事例:遺言書に添えられた「付言(ふげん)事項」の力!
【状況】
母が他界し、相続人は長女と次女。母は生前、公正証書遺言を作成しており、そこには「自宅は長女、現金の多くは次女」という少し偏りのある配分が記されていました。
【なぜ満足したのか】
- 「付言(ふげん)事項」の存在: 遺言書の最後に、母からの手紙(付言事項)が添えられていました。
- 「長女は長年私の介護を献身的にしてくれた。次女には結婚時に多めの援助をしたから、今回は長女に家を継いでほしい。二人がこれからも仲良く助け合うことが、私の一番の願いです」
- 納得感を作れた: このメッセージを読み、次女は「お母さんの気持ちが分かった」と快く引く受ける。長女も自分の苦労が認められたと感じ、感謝の涙を流しました。
- 円満な解決: 手続きはスムーズに進み、今でも姉妹で頻繁に連絡を取り合う良好な関係が続いています。
【満足のポイント】
単なる数字の分配ではなく、「なぜそうしたのか」という想い(心のケア)が可視化されていたことです。

💡 明暗を分ける3つのポイント
相続を「満足」なものにするためには、以下の要素が重要です。
| 項目 | 残念になりやすいケース | 満足になりやすいケース |
| 準備 | 「死ぬときの話は縁起が悪い」と避ける | 元気なうちに家族で話し合う |
| 意思表示 | 口約束、または何もしない | 遺言書を作成する |
| 分け方 | 形式的な法定相続分に固執する | 各自の寄与度や生活状況を尊重する |
結局のところ、相続は「お金の問題」以上に「感情の問題」です。残される家族への最後の贈り物として、「法的な形式」と「感謝の言葉」の両方を準備しておくことが、一番の対策と言えます。
以上、「相続にまつわる残念な事例、満足な事例」を簡単にまとめてみました。
笑顔相続と争続は生前の対策で残された家族の関係が大きく変わります。
少しでも、気になる事がございましたら、お気軽にご相談ください。
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