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山﨑です。

長野県も梅雨入りしました。今年は例年より早い梅雨入りという事ですが、今日の上田市は朝から晴れて気持ちの良い穏やかな気候となっています。

本日のブログタイトル「相続は「制度」ではなく「感情」の問題である」ですが、
最高裁判所の「司法統計」などをもとに、相続が「争続」になっている確率を調べてみると、裁判でもめている件数の約8割が「遺産5,000万円以下」の家庭であるとされています。さらに、3組に1組(33%)は「1,000万円以下」という、ごく一般的な財産(実家+少しの預貯金など)で激しく争っています。
どれだけ法律(制度)が「法定相続分はこれこれです」と綺麗に決めていても、実際に動くのは人間の「感情」です。むしろ、制度という冷徹な枠組みがあるからこそ、そこに収まりきらない長年の積もり積もった感情が爆発してしまうのが、相続の現実となります。
なぜ相続が「感情」の問題になってしまうのか、いくつかの視点で紐解いてみます。

1. 「お金」の取り合いではなく「愛情」の答え合わせ
多くの人が「相続争い=お金への執着」と思いがちですが、本質は違います。 きょうだい間で揉める時、彼らが本当に主張しているのは「お金が欲しい」ではなく、「親は自分をどれだけ愛してくれていたか」の確認であることがほとんどです。
- 「兄ばかり優遇されてきた」
- 「私はずっと親の介護をして尽くしてきたのに」
相続という人生最後のタイミングで、これまでの家族の歴史や不満、承認欲求が一気に「金額」という数字になって突きつけられるため、感情が激しく揺さぶられます。

2. 「正論(制度)」は感情に火を注ぐ
法律や制度は、合理的な解決を導くためのツールに過ぎません。しかし、感情が高ぶっている人に対して「法律ではこう決まっていますから」と正論を振りかざすと、火に油を注ぐ結果になります。
- 制度: 「遺産は兄弟で均等に半分ずつです」
- 感情: 「何もしてこなかったアイツと、介護をした私が同じなのは絶対に納得いかない!」
感情のケア(これまでの苦労を認める、感謝を伝えるなど)がないまま制度だけで解決しようとすると、ボタンの掛け違いはさらに深刻になります。

3. 被相続人(亡くなった人)の想いが見えない恐怖
残された家族が揉める最大の原因は、「亡くなった人が本当はどうしたかったのか」が分からない(または遺言に納得がいかない)ことです。 「お父さんは、本当は俺にこの家を継いでほしかったはずだ」「いや、私に任せると言っていた」と、それぞれが自分に都合の良い「感情の記憶」を引っ張り出してくるため、着地点が見えなくなります。

「感情の相続」を円満に進めるために
相続を「制度」だけで片付けようとせず、まずはお互いの感情(言い分、これまでの不満、これからの不安)を吐き出させ、認め合うことがスタートラインになります。
そして、これから相続を迎える側(親の立場)ができる最大の対策は、元気なうちに「なぜこの分け方にするのか」という言葉(遺言の付言事項や家族会議など)で、自分の「感情」と「感謝」をあらかじめ残しておくことです。
法律をいくら勉強しても、最終的に求められるのは法律の知識以上に、泥臭い「カウンセリング力」や「傾聴力」だと言われています。
笑顔相続と争続。相続は「制度」ではなく「感情」の問題である人生最後の相続という大きな決断を生前にしっかりと対策することが大切になります。

少しでも、気になる事がございましたら、お気軽にご相談ください。
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